こんにちは味噌人です。
今回は前回の記事『【藤井聡太七段受賞なるか?】2018年度将棋大賞徹底予想①~最優秀棋士賞、優秀棋士賞など~』に引き続き、将棋界の一大イベント『将棋大賞』の各賞受賞者を徹底予想したいと思います。
今年度は昨今の将棋界の情勢を表すように各賞の候補とも甲乙つけがたく混戦模様ですが、是非ご覧ください!
Contents
個人賞(選考)
特別賞
特筆すべき活躍やこれまでの功労を特別に称する場合に贈られる特別賞。
昨年度は藤井聡太七段が受賞しましたが、今年度の受賞予想は
受賞者なし
と予想します!
そもそも特別賞は平均すると3~4年に一度しか受賞者が出ません。
歴代受賞者を見ても、何らかの表彰を受けないとおかしい!というほどの突出した実績や引退する功労者を表彰しており、よほどのインパクトがないと受賞できません。
よほどのインパクトとなると、
例えば藤井聡太七段が惜しくも逃した『歴代最高勝率更新』ですね。
そう、今年の特別賞の争点は藤井聡太七段が『歴代最高勝率』を更新できるかのみだったので、それが無理となったイマ、受賞者なし以外の結論はないと思われます。
最優秀女流棋士賞
これは唯一選考委員の全会一致で決まる賞ですね。
最優秀女流棋士賞は
里見香奈女流四冠
の受賞で確定です!!(断言)
女流タイトル戦六冠のうち四冠を有しているのですから、議論の余地なしでしょう。
里美女流四冠は今回受賞すると通算9回目、連続4回目の受賞となります。
現将棋連盟理事 清水市代女流六段は通算13回の受賞ですから、その大記録にかなり近づいてきた所です。
ひょっとしたら、最優秀女流棋士賞の最多記録更新への一番の問題は、里美女流四冠が男性棋士との対局に勝ちすぎて編入試験を経てプロ棋士になってしまうことかもしれませんね。
優秀女流棋士賞
こちらも比較的もめることなく決まると思われます。
優秀女流棋士賞は
渡部愛女流王位
と予想します。
渡部女流王位を推す理由は何と言っても、絶対王者『里美女流四冠』を破ってタイトルを獲得したことにあるでしょう。
また男性棋士との対局においても多くの勝利を収めたことも、高く評価されるポイントです。
もう一人のタイトルホルダー『西山朋佳女王』はタイトルを奪取した相手が里美女流四冠でないため、どうしても選考で有利となるインパクトに欠けること、また現役奨励会員であることから受賞は難しいでしょう。
東京将棋記者会賞(選考)
もっとも読めない賞とも呼ばれる東京将棋記者会賞。
受賞理由は
- 後進の育成の功績
- 将棋ソフトの発展への貢献
- 女流棋界の発展の功績
- 将棋の著述活動の功績
など多岐にわたり、必ずしも当該年度の功績を対象としていないため、予想はほぼ不可能と言えます。
ニコニコ生放送の「将棋大賞を予想する会」では『檜垣善啓(みろく庵)』が予想されていましたが、昨今の将棋飯ブームの火付け役的存在であり、長く将棋関係者やファンに親しまれてきたという観点から確かに受賞もあいりそうで、思わず「なるほど」と感心しました。
ただ、個人的には東京将棋記者会賞は
伊藤かりん(乃木坂46)
と予想します!
皆さんもご存知の通り、将棋フォーカスの司会として4年間にわたり活躍した『伊藤かりん』さん。
人気アイドルグループの一員として活躍しながら、初段を獲得するまで腕を上げ、その道のりを将棋フォーカスや将棋世界、また自身のブログ等で幅広く発信し、将棋の普及に貢献されました。
その将棋普及への努力・姿勢は将棋界でも高く評価されていて、棋士や女流棋士の間にも多くのファンがいることは有名です。
かりんさんのグッズである『振り飛車党』タオルは将棋界の神様、国民栄誉賞受賞者である羽生九段までも魅了し、こんな写真まで!!
【ブログ更新 伊藤かりん】 第437話 ついに!!!! https://t.co/QN5zl0Lyzo pic.twitter.com/wYKPTFUYU2
— 乃木坂46 (@nogizaka46) 2019年3月18日
将棋イベントにも多数出演し、八面六臂の活躍で将棋界と世間を繋ぐ橋渡し的な役割を務めてきたことを評しての受賞はあり得ると思います。
特に『伊藤かりんさん』は乃木坂46からの卒業を発表しており、その有終の美を飾るという形で受賞となればマスコミへのインパクトも十分です。
個人的にはかなり自信がある予想なので、賛同頂けると嬉しいです!
升田幸三賞(選考)
新手や妙手を指した者、定跡の進歩に貢献した者に与えられる賞である升田幸三賞。
近年将棋ソフトの影響でその正当な評価が難しくなってきていますが、今年の候補はこのあたりでしょうか。
- 山本博志四段:トマホーク
- 菅井竜也七段:(通称)うっかり三間飛車
- 受賞者予想不可:雁木
- 糸谷哲郎八段?:阪田流向かい飛車
- 大橋貴洸四段:elmo囲い
- 佐藤和俊六段:三間飛車藤井システム
- 高見泰地叡王:土居矢倉
ぱっと思いつくだけでもこれだけ候補がありますが、升田幸三賞は時間差での受賞もあるため、さらに予想が困難となります。
あくまで上記の中から予想すると
- 使用者が棋戦で結果を残している
- 追随者がいる
- 新規性が高い
この辺りが高く評価されるのではないかと予想します。
この観点から考えると升田幸三賞は
大橋貴洸四段:elmo囲い
と予想します。
①~③すべてにおいて条件を満たし、更に誰もがピンとくる受賞者がいるとなると『elmo囲い』が来年度以降の棋界の流行を先取りする形で味が良いと思われます。
雁木も有力なのですが、『大流行したのが2017年度』『使用者が多く受賞者を立てることが難しい』ことから『elmo囲い』にはやや劣るかと。
その他の候補も十分可能性があるのですが、①~③すべてにおいて『elmo囲い』が抜けているのでは?と思います。
…ただ、名前に思いっきりソフトの名称がついているので、そこがネックですね。
選考委員会の進取性が問われる議題となりそうです。
名局賞(選考)
名局賞
『名局賞』はタイトル戦番勝負かA級順位戦が対象となります。
今年度の有力候補は2局
- 名人戦第一局 佐藤天彦名人VS羽生善治竜王(当時)
- 棋王戦第四局 渡辺明二冠VS広瀬章人竜王
ネットでもこの2局のどちらかではないかと噂されています。
ニコニコ生放送での予想では名人戦に軍配が上がりましたね。
横歩取りという研究手から一方的な展開になりがちな戦型の中でも、最終盤までどちらが勝つのか全く分からない緊迫した戦いとなり、対局直後から名局賞候補を言われています。
また先日行われた棋王戦第四局は、一切の淀み、緩手のない序中盤を経て、徐々に押し込まれた広瀬竜王が懸命の勝負手の連続で迫るも渡辺二冠がしのぎ切り、きわどい詰みに打ち取った劇的な一局です。
こちらも対局直後から名局賞の対抗馬と取りざたされましたね。
難しい選択ですが、名局賞は
名人戦第一局 佐藤天彦名人VS羽生善治竜王
と予想します。
内容的には甲乙つけ難いと思いますが、やはり名人戦という大看板が効くのではないかと思います。
また、羽生九段が将棋大賞の授賞式にいないというのは将棋界としても寂しい所もあるため、他で受賞するだろう渡辺二冠と広瀬竜王の対局ではなく、名人戦が選ばれるのが攻防に優れていると判断しました。
名局賞特別賞
特別賞は名局賞で拾いきれなかった名局を表彰しており、女流棋戦も受賞歴がありますが、名局賞特別賞は
竜王戦5組決勝 藤井聡太七段VS石田直裕五段
と予想します。
これも多くの方が予想しているところですが、『伝説の7七飛成』の1局ですね。
個人的にはこの一手にも驚愕しましたが、『ソフトも読めない伝説の一手』という批評に千田七段が優秀なソフトにしっかり読み込ませれば当然見える手と言っていた事が印象的でした。
ソフト将棋が人間を超えてから久しいですが、最新ソフトを以って読み込ませなければ指せないような鬼手を悠然と指す藤井聡太七段の強さは圧巻でしたね。
まとめ
特別賞:受賞者なし
最優秀女流棋士賞:里見香奈女流四冠
優秀女流棋士賞:渡部愛女流王位
東京将棋記者会賞:伊藤かりん(乃木坂46)
升田幸三賞:大橋貴洸四段(elmo囲い)
名局賞:名人戦第一局 佐藤天彦名人 対 羽生善治竜王
名局賞特別賞:竜王戦5組決勝 藤井聡太七段 対 石田直裕五段
これが予想結果となります。
当たりましたらお誉めのコメント頂けますと嬉しいです!!
最後までお読みいただきありがとうございました、コメントなど頂けましたら幸いです。
それでは次の記事『【藤井聡太七段の5連覇なるか?】詰将棋解答選手権の魅力に迫る!』でお会いしましょう!